オーストリア
Austria

※ここではオーストリアハンガリー帝国 Austria-Hungaryも含む。掲載順はメーカーのアルファベット順
※クロパッチェクとは、アルフレッド・フォン・クロパッチェク Alfred von Kropatschekが設計したライフルの変種である。クロパッチェクのライフルには、日本の二十二年式村田連発銃やドイツのマウザーGew 1871/84 Mauser Gewehr 1871/84と同じタイプの、彼の設計によるチューブラー・マガジン tubular magazine(ニッケルメッキ鋼製 nickel-plated steel)が使用されていた。クロパッチェクのアクションは黒色火薬のために設計されたが、無煙火薬にも十分な強度を持つことが証明された。このクロパッチェク式は、フランスのリーベルM1886 Lebel M1886のベースとなった。

↑Image courtesy of Shipbucket.


※マンリッヒャーM1888としてよく知られるリピーティング・ライフル・マンリッヒャー1888 Repeating Rifle Mannlicher 1888は、軍用8mm小銃の中で、1888年から1945年までいくつかの軍隊で使用されたボルトアクション小銃である。M1885と後のM1886モデルから派生したこの小銃は、フェルディナント・マンリッヒャー Ferdinand Mannlicherにとって“アン・ブロック・クリップ en bloc clip”を採用した3番目の小銃であった。 オーストリアハンガリー陸軍の標準的な小銃として、マンリッヒャーM1895に引き継がれた。M88のウェッジロック・ボルト wedge-lock boltとは対照的に、M95はより安全な回転ボルトを採用している

↑Image courtesy of Shipbucket.

口径 全長 銃身長 重量 装填数 ライフリング 備考
M88
8mm×52R
RM88-90とM88-95
8mm×50R
M88/24
8mm×57IS
1,280mm 765mm 4,100g 5発


※シュタイア・マンリッヒャー Steyr Mannlicher(現シュタイア・マンリッヒャーAG Steyr Mannlicher AG)製
※1903年にギリシャ軍のためにシュタイア・マンリッヒャーによって製造され、のちにオーストリアハンガリー軍によっても少数使用された一種のロータリー型マガジン・ボルトアクション・ライフル。戦後は、狩猟や射撃練習用など民間で使用された

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口径 全長 銃身長 重量 装填数 ライフリング 備考
6.5mm×54MS 1,225mm 725mm 3,828g 5発


※シュタイアダイムラープフ Steyr-Daimler-Puch(現シュタイア・マンリッヒャーAG Steyr Mannlicher AG)製。AUGはArmee-Universal-Gewehr(英語だとuniversal army rifle)の略。オーストリア軍はStG58(FALの改良型)の後継として1978年採用(StG77)

↑シュタイアStG77 AUG

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口径 全長 銃身長 重量 装填数 ライフリング 備考
5.56mm×45 797mm 545mm 3,975g 30発 6条/右回り


※シュタイアダイムラープフ Steyr-Daimler-Puch(現シュタイア・マンリッヒャーAG Steyr Mannlicher AG)とドイツのラインメタル社の共同開発。ドイツ連邦軍によるG36後継小銃トライアルのために開発された。このトライアルでは、RS556、H&K社のHK416HK433、シグ・ザウエル社のSIG MCX、FNハースタル社のSCAR-L、C. G. ヘーネル社 C. G. Haenel GmbHのMK556が提出されたが、“技術要件がH&K社に有利だ”としてシグ・ザウエル社のSIG MCXが離脱し、ラインメタル社も“台所事情”を理由にRS556を撤退。C. G. ヘーネル社のMK556が採用されるも公共調達法違反の疑いや、C. G. ヘーネル社による特許侵害の疑いがあり、他の入札企業であるH&K社に不利益を与える懸念があるとして、2020年10月9日に撤回。このことは、アネグレット・クランプカレンバウアー連邦国防相(German Federal Defence Minister Annegret Kramp-Karrenbauer: CDU)からドイツ連邦議会の国防委員会に伝えられた。この決定は、調達局の代表者との危機管理会議ののちに行われた。入札者の申し出は、このような背景から調達局によって再評価されることになる。2020年10月14日にC. G. ヘーネル社がH&K社に不利になるように提供しているドイツ連邦軍のMK556に関する特許侵害を疑う報道がなされた。さらに、C. G. ヘーネル社のドイツのボックス・マガジンのサブサプライヤーであるOberland Armsがマグプル・インダストリーズ社 Magpul Industriesに不利になるように特許侵害をしているという報道もなされた。Oberland Arms社のポリマー製ボックス・マガジンは2009年に欧州の消費者向けに商業的に発売されている。ドイツのメディアはマグプル・インダストリーズ社とC. G. ヘーネル社から詳細な情報を得ようとしたが、2020年10月13日以降、マガジンの特許訴訟を立証するような新しい情報は現れなかった。2021年3月2日にドイツ連邦国防省は、提出された全ての書類を評価した結果、C. G. ヘーネル社からのオファーはさらなる裁定手続きから除外されたと公式に発表した。同社には既にその旨が伝えられている。現在はH&K社に契約を授与する意向である。C. G. ヘーネル社は2021年3月3日に連邦政府の決定を見直し、“当社の利益を守るために必要なあらゆる法的手段を講じる”と発表した。公共調達の弁護士によると、全ての法的措置が尽くされるまで、新型アサルト・ライフルの最終決定が遅れる可能性があるという。これにより、問題が解決するまで今後の契約締結が何年も遅れ、賠償金の支払いに繋がる可能性がある。1週間もしないうちに、ドイツのメディアは受注取り消しの結果として開始された法的措置について報道し始めた

↑Image courtesy of Shipbucket.


※参考文献
ウィキペディア


Update 24/02/23